1999 シェルの家

■所在地/神奈川県

■家族構成/夫婦+子供二人

■構造/鉄骨造

■敷地面積/152.79M2(46.21坪) ■建築面積/ 75.82M2(22.93坪)

■ 延床面積/102.24M2(30.92坪)

 

 
巻貝のようなかたち。諸室のボリュームがそのまま建物の形状となっている。

在来工法という枠組みにとらわれず、CADによって構築した住宅の新しい試みです。必要な諸室エリアの断面 を3Dで入力してその断面を包絡させた形です。方位や廻りの環境を考慮すると南に開く巻貝のようなかたちになりました。

 

 
向って左、浴室コンテナが飛び出ている形状

CADでかたちは自由に作れますが、どうやって作るかが問題です。

下地や仕上材は特注とならないよう基準寸法での使用を心がけ、極力簡易的な施工法を目標としました。 一辺1800mm以下の三角形で組まれた不定型のドームです。 3Dを分解し展開することで、施工精度をはるかに超える精度でパーツ の設計が可能なため、それを実際の施工にどう反映させるかが、 設計上のポイントです。 48.6φ×2.4の3本の単管を自在クランプで固定した三角形を単位として、 複数の三角形を各辺ごと固定クランプで組んだ構造を考案しています。ほとんどがD.I.Y.ショップで手に入る材料を使い 日曜大工感覚で設計された住宅です。

 
フレームの状態:重量鉄骨に仮設足場の単管でフレームを組む
一室空間になっていますから室内温度を均一にする必要があります。このリビングの畳の床下に、天井部の暖まった空気を取り入れる仕組にしています。
 
内部:一段上がって畳のリビング

左の写真のシルバーに塗られたダクトが1階にリビング床下へ繋がっています。ダクトには市販の換気扇が仕込んであります。

天井は発砲断熱材を吹付けその上に漆喰を吹付けて完成です。

2階子供スペース  
造作はラワン合板にポリウレタン塗装。キッチンユニットもテーブルもD.I.Yの手作りです。照明器具は無印。
 
2階よりダイニングを見る
シンクのフレームはホームセンターで良く見かけるパイプフレームです。
 
キッチン・ダイニング