2004 野田市/S邸(野田の町家)

■所在地/千葉県

■家族構成/文房具店と住居

■構造/木造

■敷地面積/258.90M2(78.31坪) ■建築面積/ 146.44M2(44.29坪)

■延床面積/231.51M2(70.03坪)

 
間口3間の正面。旧街道沿いで道路拡張の為5mのセットバックを余儀なくされる

町家が並ぶ旧街道は醤油メーカーのお膝元です。醤油で栄えた城下町といえるほど、街区計画や交通、上下水道のインフラなどすべて企業が作ったという歴史のある街です。この文具店も80年の歴史があり老巧化が激しく建て替え計画で設計の依頼を頂きました。

 
南側隣地の駐車場より望む住居部分。建物全体を見ることはできない
街並に特別な表情とならないよう昔ながらの町家の風情を残し、住居部分の充実を図りました。右の写真は庭を望む開放された中廊下です。店と住居の環境空間で、この奥にまた玄関があります。
 
中廊下より中庭を見る

2階のキャットウオークの手摺と暖炉は造形作家の松岡さんにお願いしました。全体の雰囲気が引き締った感じです。

下の写真は火入れ式。皆わくわくして立会っています。針葉樹はヤニが多いので避けた方が良いとの事、木と木の重なり方で火の道を作ってやる等、暖炉の使い方のレクチュアを松岡さんよりしていただきました。

造形作家 松岡信夫+アインズ

 
リビング吹抜けより
あっという間に着火して
緊張の一瞬

暖炉について

火のあかりは人間の波長とあってとても落着きます。松岡さんの暖炉は本当にデザインがすばらしいし実にあったかい。でもやはりそれなりの金額はします。そしてバーベキューをしたりゴミを燃したりと言う訳にはいきません。

予算はなくても火のある生活って良いですね。普通に煮炊きしたりできるような囲炉裏とか暖炉ストーブであればそれほどお金もかからないでしょう。私が思うところキッチンとダイニングの間にレイアウトされるのがベストです。