2006.12.01「第19回千葉市優秀建築賞」受賞しました。「普通の家」というネーミングでの受賞です。

12月20日に千葉市生涯学習センターにおいて建築シンポジウムが開催され授賞式およびパネルディスカッションが行われます。

詳しくは千葉市広報をご覧ください。こちら 

2005 幕張/K邸(普通の家)

■所在地/千葉県

■家族構成/夫婦+猫

■構造/木造

■敷地面積/456.39M2(138.05坪)

■建築面積/ 90.91M2(27.50坪)

■延床面積/142.98M2(43.25坪)

 
南アプローチ道路より

若いご夫婦と何匹かのネコちゃんの家です。最初の計画では若いご夫婦の生活スタイルを想定し、大屋根を架けた外部空間を提案しましたが、ご夫婦のご希望は「普通の家」のイメージでした。これまで数多く住宅を手がけてきましたが、普通の家という注文は初めてです。考え方によってはとても難しい条件でした。

恵まれた敷地の条件を生かすということを普通の家の回答にしました。建物だけが遊離することなく、廻りの緑に馴染むような質感が必要だと考えました。

右の写真は完成後1年経って1年点検の時に撮ったものです。外構はKさん自らの工事でこの1年苦心されたようですがようやく芝もきれいに落着いてとっても良い感じになりました。これから門柱のデザインを依頼されていますので、また来年どのようになるか楽しみです。

 
南庭より
玄関引戸やサッシは木製で外壁は塗壁でクシ引き仕上にしました。柱(ヒバ)の土台石は宝石?のような緑石、柱の根元は銅板を巻きました。手摺子は薫製の杉板です。
 
玄関
玄関ホールのちょっとした飾り棚は銘木屋さんで仕入れてきます。思ったより安いものです。大工さんにお願いして取付けたり、建主さんと一緒に工事したりもします。楽しい作業です。
 
玄関ホールより和室えを見る

この家は施工はとてもピシッっと仕上がっていますが、生活はかしこまらず大らかなプランニングですのでなんとはなく写真を撮る時も物を退かすこと無く普通にありのままを撮ってしまいます。それでも無垢板のテーブルの上のビニールは退けた方が良かったような。

このテーブルも造作工事ですが掘りごたつになっています。

 
ダイニング

あのクッションを外して撮ればよかった・・・残念。奥の壁には猫階段が付いています。見にくいですが梁の後ろの壁には猫用のロフトがあります。

壁は少しスサを入れた塗壁です。ネコちゃんの爪あとがありましたが、そんなに気になりませんでした。壁紙だったらボロボロだと思われます。

 
リビング
フローリングは薫製杉に蜜ロウワックス仕上を採用しました。杉のフローリングもピンキリですがこれは最上の部類でしょうか。狂いがありません。
 
廊下より玄関ホール和室を見る

階段室の廊下の棚と収納。

建具の枠が見えないようなディテールですっきりと。

天井は杉板野地板化粧仕上げ。登り垂木も化粧仕上げ。野地板の上で断熱、通気をとっています。

 
2階階段室
お風呂は関東石と檜無節の縁甲板
  外壁はこんなテクスチュアです。浴室窓